ケーススタディ

業界:物流
製品:Triton 24.5 MP(TRI245S-CC)カメラ
アプリケーション:トラック&トレース/パレタイジング
SDK:Accella Dock Check™およびAccella MFG Bot™

AIビジョンシステムが荷積みドックでパレット積み出荷を検証

荷積みドックは、製品が保管場所に入る前、別の施設へ移動する前、または顧客へ出荷される前の最終チェックポイントの一つです。大量処理を行う現場では、すべてのパレットを迅速かつ正確に検品する必要があります。しかし、外観が似た箱が多く、出荷スケジュールも厳しい場合、手作業によるバーコードスキャンや目視検査を常に安定して行うことは困難です。

従来、パレット検証のプロセスは、ハンディ型バーコードスキャナと手作業による目視確認に依存していました。作業者はパレットやケースのラベルをスキャンし、出荷書類と照合しながら、欠品、誤品、破損品がないかを抜き取り検査で確認していました。しかし、出荷量の増加や取り扱う製品の多様化に伴い、この手作業のプロセスを拡張して対応することはますます難しくなっています。多くの箱入り製品は外観が非常によく似ており、SKUの違いはラベルやバーコードでしか判別できません。

一般的なワークフローでは、パレット検品プロセスはハンディ型バーコードスキャナと手作業による目視確認に依存しています。

課題

住宅、商業施設、屋外環境向けの床材および各種サーフェスソリューションを手がける大手メーカーも、パレット積み出荷業務においてこの課題に直面していました。同社は毎日大量の箱入り床材製品を出荷しており、次の工程へ進む前に、各パレットに正しい製品と数量が含まれていることを作業者が確認する必要がありました。

混雑した荷積みドック環境では、手作業によるパレット検品を常に安定して行うことは困難でした。作業者は各シフト中に多数のラベルをスキャンして確認する必要があり、その間もパレットは厳しいスケジュールに沿ってドック内を移動し続けていました。バーコードが破損している、読み取れない、または欠落している場合、スタッフは問題を特定するために複数の箱を再スキャンしたり、パレットを手作業で確認したりする必要がありました。

ハンディ型スキャナでは、バーコードが読み取られたことは確認できても、パレット全体の視覚的な記録を残したり、どの箱が問題の原因であるかを容易に特定したりすることはできませんでした。また、抜き取り検査では、混載、ケースの欠品、数量違いが見落とされるリスクもありました。

ハンディ型スキャナでは、バーコードが読み取られたことは確認できますが、パレット全体の視覚的な記録を残したり、どの箱が問題の原因であるかを容易に特定したりすることはできません。

製造施設では、パレットの内容を注文データと照合し、サンプル1点だけでなく目視可能なすべてのケースを確認し、問題がある箇所へ作業者を直接誘導できる、より信頼性の高い方法が必要でした。また、このソリューションは既存のPLC、WMS、ERPインフラと統合でき、確立済みのワークフローを変更することなく、追加のドックドアにも展開できる必要がありました。

ソリューション

スループットを低下させたり人員を増やしたりすることなく検出精度を向上させるため、同メーカーは Accella AI と連携し、荷積みドックで入荷および出荷パレットの検証を自動化するビジョンベースのAIシステム、Accella Dock Check™を導入しました。Accella MFG Bot™プラットフォーム上に構築されたこのシステムは、ディープラーニングを活用してケース数のカウント、ラベルの位置検出、バーコードの読み取り、不一致の検出を行い、パレットがドックを離れる前に問題を通知します。

このシステムは、Fujinonの12 mmレンズとLUCIDの保護用IP67レンズチューブを装着した2台の LUCID Triton 24.5 MP(TRI245S-CC)カメラ を使用しています。1台のカメラが各パレットの前面を撮像し、もう1台が背面を撮像します。この構成により、パレットが検査ステーションを通過する際に、目視可能なケースやラベルを高解像度でカバーできます。

Acella AIのDock Check™システムは、ディープラーニングモデルを活用してパレットとラベルを検出し、箱数をカウントして、その結果を想定される注文データと照合することで、荷積みドックでの入荷および出荷パレット検品を自動化します

パレットが到着すると、ラインのPLCが両方のカメラをトリガーします。取得された画像はAccella MFG Bot™プラットフォームに送信され、ディープラーニングモデルによってパレットの検出、目視可能なラベルの位置検出、箱数のカウント、バーコードおよび印字コード情報の読み取り、想定される注文データとの照合が行われます。パレットが想定された出荷内容と一致している場合、そのままドック工程を進みます。読み取り不能なラベル、欠品ケース、余分なケース、または誤ったSKUが検出された場合、PLCが不一致を通知し、作業者用ディスプレイにはパレット画像上で該当箇所が直接表示されます。

このシステムは、LUCIDのIP67対応Triton 24.5 MPカメラを2台使用し、各パレットの前面と背面を撮像することで、目視可能なケースやラベルの高解像度画像を取得します。

この視覚的なフィードバックは、ハンディ型スキャナに比べて大きな改善点です。バーコードの読み取りに失敗したことだけを示すのではなく、システムが問題の発生箇所を作業者に表示するため、ラベルの修正、誤った箱の取り除き、欠品の確認、またはパレットの修正を、施設から出荷される前に迅速に行うことができます。

システムは、PLC、WMS、ERPシステムを含む同メーカーの既存の自動化インフラと統合されています。作業者へのフィードバックは、Inductive AutomationのIgnitionなどの工場フロア向け可視化ツールを通じて表示できます。推論処理はオンプレミスで実行されるため、ドックで取得した画像をローカル環境に保持しながら、リアルタイム検品をサポートします。

同じ構成は、顧客注文や積み込み計画に基づく出荷時の検品だけでなく、発注書に基づく入荷時の検品にも使用できます。

まとめ

この導入事例は、LUCIDカメラとAccella Dock Check™を使用したAIベースのドック検証により、手作業による検査工程を追加することなく、出荷精度とトレーサビリティを向上できることを示しています。高解像度の産業用イメージングとディープラーニングを組み合わせることで、システムはパレットの内容を確認し、目視可能なケース数をカウントし、ラベルを読み取り、不一致箇所をパレット画像上に直接表示します。各パレットは約6~8秒で検品できるため、高スループットのドックワークフローにも組み込みやすくなっています。

大量のパレット積み貨物を出荷するメーカーにとって、自動ドック検品は、製品が顧客に届く前の最終チェックポイントの一つで、エラーを削減し、作業者を支援し、品質管理を向上させるための実用的な手段となります。